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バスケW杯の経済効果に期待大 ホテル予約、グッズ販売好調 県全体で63億円の経済効果見込む


この記事を書いた人 琉球新報社
バスケットボールワールドカップの公式グッズを手に取る来店客ら=24日、北中城村のイオンモール沖縄ライカム内「スポーツオーソリティ沖縄ライカム店」

 沖縄アリーナで25日にバスケットボールのワールドカップ(W杯)が開幕する。会場近郊のホテルは観戦客を中心に予約は好調で、関連グッズの売れ行きも順調だ。イベントスポンサーに決定したオリオンビールは試合会場などで商品を提供する。飲食店も来客増に準備を進める。日本協会はW杯の経済効果は県全体で約63億円、沖縄市で約4億7千万円と試算しており、関係者は期間中の誘客や消費拡大に期待を高めている。

 沖縄アリーナから徒歩約10分の場所に今月開業した「REF沖縄アリーナbyベッセルホテルズ」は、W杯期間中の予約率が8~9割まで上がっている。野田智洋総支配人は「県内向けプランもある。間際での飛び込み予約もあるだろう」と見込む。

バスケットボールW杯2023ののぼりが掲げられた観光スポットを歩く人たち=24日、北谷町美浜(ジャン松元撮影)

 北谷町のザ・ビーチタワー沖縄では、W杯需要を見越して客室単価を約1万円高く設定したが、予約率は4割超だった前年同時期を大きく上回り、7割程度に増加した。開幕から2日間は8割を超えているといい、渡邊直貴総支配人は「日本戦がある期間は稼働が高い。後半は組み合わせがまだ決まっていないので、それ次第では延泊や新規予約が増えるだろう」と話した。

 北谷町ではサンセットビーチでパブリックビューイングが予定される。近くで店舗を構える飲食店「Go Kings! Cafe(ゴーキングス!カフェ)」は、25日夜に予定されている日本代表の試合のため、通常午後10時までの営業を午前2時まで延長する。

 スタッフの宮平有利沙さん(45)は「レイアウトもW杯に合わせた。バスケットファンも訪れてくれている。予約も入っており、経済効果は大きいと思う」と胸を躍らせた。

 W杯の公式グッズを取り扱う「スポーツオーソリティ沖縄ライカム店」(北中城村)は店舗入り口に専用ブースを設置し、大会を盛り上げる。前年に比べバスケット関連が2倍の売り上げで、公式グッズは日本代表の応援Tシャツを中心に販売は好調という。入居するイオンモール沖縄ライカムは無料シャトルバス発着場でもあり、早川貴之店長は「グッズをまとめて購入する人も増えてきた。開幕したら来店はさらに増えると思う」と予測した。
 (謝花史哲、普天間伊織、與那覇智早)