「アジア1位になる明確な目標がある」 バスケW杯の初戦を前に、日本代表のホーバス監督と富樫キャプテンが意気込み 記者会見の一問一答


この記事を書いた人 琉球新報社

 バスケットボールのFIBAワールドカップが25日に開幕するのを前に、前日夜の練習を終えた日本代表のトム・ホーバス監督とキャプテンの富樫勇樹選手が記者会見に臨んだ。パリ五輪出場権獲得に向けた意気込みなどを語った会見での主なやり取りは次の通り。

初戦を明日に控え、記者会見に臨む日本代表のトム・ホーバス監督(中央)とキャプテンの富樫勇樹選手(左)=24日、沖縄アリーナ

 ―初戦が明日に迫った。

 富樫勇樹選手(以下、富樫) 本当に長く練習してきているので、それに向かって40分間闘うだけだな、と。チームとしても本当に長い時間準備してきたので、アジア1位になるという明確な目標があるので、チームとしても長い時間準備してきたのでそれをコートで出すだけかと思う。

 トム・ホーバス監督(以下、監督) うちのベストバスケットボールを見せたい。まだやっていないと思います。そのハードルを越えたい。

 ―富樫選手にうかがう。トムさんは「信じることが大事だ」とずっと言い続けてきた。キャプテンとして何を信じて、勝利を信じることができると思うか。

 富樫 やっぱり、もちろんこの強化合宿を含め、周りからいろんなことを言われてると思いますけど、この中にいるというか、このチームで誰1人、不可能だと思ってる選手とスタッフはいないと思いますし、勝つため2カ月間ほどグループでやってきてる。この仲間というか、このチームをやっぱ信じて支援していきたいなと思う。

 ―世界一の練習量を信じて、と、皆さん言ってましたけども、そのあたりはどうでしょう。

 富樫 はい、もう時間もそうですし、この期間を含め、いやもうこれだけ準備をしてきているチームって絶対ないと思うので、でもね、それぐらいしないといけないっていうのはもちろん分かっているので、やっぱり、しっかり結果として出さないと意味がないので頑張ります。

 ―トム監督に質問。2年前にチームの監督に大変だったっていうような話しもうかがった。改めて明日、いよいよワールドカップの舞台にあたり、どんなチーム、どんな集団を作り上げることができたか。

 監督 このチームです。いや、いつも言うんですけど、もう速いチーム、ネバーギブアップを40分やって、チームバスケット、速いバスケット。相手が打つのも多いけど、そこ簡単に負けない。今までドイツみたいなチームの力。フランスが近い、オーストラリアもう近いけども、本当に今のドイツチームは結構強いから、そこはもう本当にいいテストだと思う。どこまでうちのバスケットがいけるかな。本当に楽しみもある。自信もある。やるしかない、

 ―富樫選手に質問。明日はシュルーダー選手とのマッチアップする機会があると思う。ピックアンドロールもトランジションもうまい。どのように対策するか。

 富樫 もちろんチームとして対策があるので、それをチームとしてしっかりやること。やっぱり、あれぐらいのレベルの選手っていうのを全て止めることっていうのはやっぱり難しいと思うので、それはチームでしっかり対策したことを本当にコートでやっぱり、全員がしっかり理解した上で、やることかなと思いますし、やっぱそれをやり続けることかな。最初にいったように、本当にやられる部分って絶対あるので、それにヘッドダウンをせずにね、自分たちのトランジションを切り替えたり、切り替えたり、そういうところへ行きたい。

 ―トムさんに質問。明日はドイツ戦なんですけど、スタートが一番すごい注目されると思うんですけども、スタートはおそらく決まってるんですが、私は楽しみにしてるんですけど、どういう意図で決めたのか教えてください。

 監督 フランス戦とそのベースは終わってから、足りないことをちょっと、スターティングメンバーも、チームの足りないことをやっている。この間のスロベニア戦はディフェンスが足りなかった。今は結構ディフェンスできる選手がいます。

 ―富樫選手に。夜遅い時間帯の試合が続きすけれど、遅い時間帯に試合に向けて、何か例えば寝る時間を変えたりとか、心掛けていることは。

 富樫 その辺はあのチームのスタッフからは、もう合宿が始まる段階から話はあったので、今日の練習でももちろん(午後)9時からっていうのもありますし、徐々に、多分いろんな選手が各選手がそれに準備するために、ちょっと睡眠時間を遅らせたりっていうことは、話あったので、9時に、身体的にピークを持ってかなきゃいけないっていうことで、その辺の話はちょっとあってしっかりできてるかなと思います。

 ―沖縄県民としては明日待ちに待った日本戦の初戦になると思うんですが、ドイツ戦における勝利のポイント、警戒すべきポイントをそれぞれ言える範囲で。

 監督 ドイツはもうシュルーダー選手がエンジンです。だから彼が、ペイントアタックするんだったらもう、もう止まらないです。この間のアメリカ戦も止まらなかった。だから、そこを彼がペイント入る前に何かやらないと、そこが、鍵だなと思います。それも当たり前ですけど、やっぱりドイツは、バランスがいいから、もう全部止まらないんですけど、やっぱりシュルーダーがいろいろやったら大変。

 富樫 トムさんがシュルーダー選手と言ったが、本当にその通りで、彼から始まるバスケット。トランジションも含め、彼中心のチームだと思うので、彼に仕事をさせない、得意なプレーをさせないようにしていきたい。

 ―渡邉雄太選手の使い方、どういうイメージをしているか。

 監督 今週やっと一緒に練習やって本当に、今週はもう、細かいオフェンスの動きとかいろいろやって、彼はもう、ねんざやってから、体力はどこまでいけるかどうかまだわかんないんですよ。だから試合中ちょっと見て、短い間に出して、もう1回出して、そこが本当に大きいと思います。彼がどこまでいってるかな。でもいっぱい使いたいです。

 ―富樫選手に。今回の大会、東京オリンピックに続いて2回目の世界大会になると。一方で御自身では30歳ということで、経験もあって円熟した時期にさしかかってる思います。キャプテンとしてチームを引っ張る部分と、自分のプレーを出したいっていう部分の中でどういう割合が強いか。

 富樫 キャプテンとしては、試合中ももちろんそうですけれども、それの前の、やっぱりその準備する段階で、チームとしても若い選手も多かったので、やっぱり目標はアジア1位と。もうそのためにやっぱりヨーロッパチームあたりに勝たないと、いけない。そういうやっぱり気持ちで、チームとして臨まなきゃいけないので、その辺を、選手全員のメンタルというかね、というところは。本当にもう、勝つために全員ここに来てると思いますし、その準備も整っていると思うので、試合中ももちろん、いろいろな声をかけながらやってました。そんなにね、試合中だからといってどうこうするわけではないので、それ以前に僕はもうこの準備の段階でしっかりチームとしても戦う準備をすることが自分のやっぱ一つの仕事であると思っている。

 ―スロベニア戦の後に、比江島選手のプレータイムもうちょっと、増やすというふうにおっしゃってけども、それによってこう期待していることを。

 監督 経験をみせた。このチームは若い部分が結構あるから、この経験すごい大きいかなと思います。もう何分までとは決まってないけどよく使います。彼の力が大きい。だから彼と、河村選手も、本当に1対1の力が大きいです。彼もできます。もうペイントアタックもできるから、そこをこのチームのバランスのためには大きいと思います。

 (了)