玉城知事「新基地反対の思いはいささかも変わらない」 最高裁での敗訴見通し受け強調


この記事を書いた人 琉球新報社
定例会見で記者の質問に答える玉城デニー知事=25日、県庁

 名護市辺野古の新基地建設を巡り、沖縄防衛局の設計変更申請を沖縄県が不承認とした処分に関する訴訟2件で、県が最高裁で敗訴する見通しとなったことについて、玉城デニー知事は25日、「辺野古新基地建設に反対する思いはいささかも変わらない。その思いをどう具現化していくか、努力を続ける」と改めて強調した。同日午前の定例会見で質問に答えた。

 設計変更を承認するよう県に求めた国土交通相の是正指示の妥当性を問う訴訟の最高裁判決が、9月4日に出される。ただ、県側の主張を聞く弁論の期日は設けられず、県敗訴の高裁那覇支部判決が維持される見通し。

 最高裁の判決が出た後の県としての対応について、玉城知事は「判決が示されるまで、内容についてお答えすることは差し控えたい」と述べるにとどめた。変更申請を不承認とした県側の判断については、公有水面埋立法で厳正な審査を行った結果だとし「技術的にも法律的にも正しいものだ」と述べ、主張の内容には問題がないとの認識を示した。

 弁論が行われないまま判決の日が決まったことについては「県の主張を直接述べる機会が設けられなかったことについては大変残念だ」と改めて語った。
 (知念征尚)