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FC琉球、相模原に0-4で完敗 少しのほころび、勝敗左右


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 サッカーの明治安田J3第24節第1日の26日、FC琉球は沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムでSC相模原と対戦し0―4で完敗した。通算成績は8勝12敗4分けの勝ち点28のまま。順位は17位。前半8分にDF寺阪尚悟がレッドカードで1発退場。10人で戦うことになり、主導権を握られたが、粘り強く守って得点を許さず0―0で折り返した。しかし、後半1分、7分と立て続けに失点し、その後は相手ペースで試合を動かされた。30分に3点目、終了間際にドリブルから4点目を奪われた。琉球は幾度かカウンターのチャンスもあったがゴールに届かなかった。次戦は9月2日、神奈川県のニッパツ三ツ沢球技場でYSCC横浜と対戦する。

(2)タピスタ(相模原1勝1分け)
相模原 5勝8分け11敗(23)
 4―0(0―0,4―0)
琉球 8勝4分け12敗(28)
▽得点者 【相】 瀬沼2(2)綿引(2)安藤(3)
▽観客 2085人

 【評】開始早々に退場者を出してしまい、数的不利となる10人での戦いを強いられた。前半こそ全選手が粘り強く守って無失点に抑えたが、体力を奪われた後半は序盤に2失点、最終的に4点を奪われ、巻き返せなかった。最後まで攻める姿勢は崩さなかったがゴールは遠かった。


FC琉球―FC相模原 試合終了後、肩を落とす琉球の選手たち=26日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアム(喜瀬守昭撮影)

 前節に続き、自陣ゴール前での少しのほころびが勝敗を左右した。前半開始早々にDF寺阪尚悟が相手へのファウルでレッドカードの1発退場。DF間のパス回しで大きく弾ませてしまったトラップを狙われた。そのまま抜けられれば決定的な場面で、相手を体ごと倒してしまった。術中にはまる形でファウルを引き出され、開始8分以降は10人での戦いに。

 早い時間帯で数的不利に陥った喜名哲裕監督は、すぐにMF中野克哉をDF牟田雄祐と交代し、守備の空白をつくらない決断をした。「連戦での疲労も考慮して中野を選んだ」とプラン変更を余儀なくされた。相模原は無理には攻めず、プレスを掛けさせるために巧みにボールを下げながら、じわりじわりと琉球の選手の体力を奪った。

 琉球は前半こそ耐えたが、後半すぐに空中戦で2失点と劣勢に。体力も奪われた状態でカウンターも狙うリスクも取らざるを得ず、2点を追加された。MF平松昇は「ボランチとして責任を感じながらやっていた。具体的に何を改善していくか、チーム全体で見詰め直す必要がある」と厳しい表情。苦しい時こそチームとして各選手が同じ方向を向けるか真価が問われている。

(大城三太)


ファンに謝りたい

 喜名哲裕監督(琉球)の話 残念な試合でファンの皆さんに謝りたい。サポーターから厳しい声もあった。しっかり受け止めたい。ハーフタイムでは引き分けでなく、勝ち点3を奪いにいくという話をしたが、後半開始の失点でばたついてしまった。
 

特長を発揮できた

 戸田和幸監督(相模原)の話 準備して狙っていたプレスが、結果的に琉球の選手の退場と形になった。琉球の選手は能力が高く、前半あぶない場面もあった。後半はゲームをつくり直し、自分たちの特長を発揮できた。2点目でチームは(波に)乗ることができた。