瀬長、雪辱果たす なぎなた幸村杯・高校男子 リーチ生かし判定勝利 選抜に続き全国2冠


社会
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 27日に行われた、なぎなたの幸村杯第8回全国高校男子大会。個人試合に出場した瀬長拓夢(知念)は昨年準優勝の悔しさを晴らすべく、強化してきたという「一本を取れる打突」を武器に勝ち進み、県勢初の優勝を成し遂げた。3月の選抜大会に続き全国2冠を達成した。第8回全国女子大会も行われ、個人試合は上地星菜が3回戦敗退、上村奈央が2回戦で敗れた。 


なぎなたの幸村杯で優勝した瀬長拓夢(提供)

 なぎなたの夏季全国大会となる幸村杯で、男子の瀬長拓夢(知念)が昨年届かなかった頂点に上り詰めた。優勝を手にした瞬間、長い息をふっと吐き、面の中で喜びをかみしめた。

 初戦の2回戦は緊張でがちがちだったが、得意の面を二つ取り自分の力が通用することが分かると、次戦以降は少しずつ体がほぐれていった。

 4回戦では合い面から引くことなく相手を押し込んでいき、練習で磨いてきた速度のある打突でスネと面を奪った。準々決勝以降、危ない場面が訪れても試合中に「大丈夫だ」と自分を奮い立たせながら勝ち上がった。

 昨年の雪辱を果たそうと、この夏休みは1日4時間、ほぼ休みを挟まずぶっ通しで練習してきた。そのため優勝に懸ける思いは「誰よりも強い」。

 決勝の相手は間合いを詰めて果敢に攻めてくるタイプだった。瀬長は攻撃の形を崩さず、リーチの長さと脚力を生かして相手と距離を保ちながら試合を運んだ。一本は奪えなかったが判定勝ちを収め、求めていた栄冠をようやく手中に収めた。

 次の目標は「全国選抜で連覇すること」。瀬長の精進は終わらない。

(砂川博範)