陸自オスプレイ、沖縄飛来を模索 米海兵隊との「最大」共同訓練で


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陸上自衛隊のV22オスプレイ=2022年7月、千葉県の木更津駐屯地

 【東京】陸上自衛隊は10月14~31日に沖縄県内の自衛隊施設や米軍基地などで米海兵隊との実動訓練「レゾリュート・ドラゴン23」を実施する。29日に発表した。担当者は陸上自衛隊のV22オスプレイが沖縄県内に飛来することも模索していると説明した。実行されれば陸自のオスプレイの県内への飛来は初となる。

 在沖米海兵隊のオスプレイと共同で患者や物資の輸送訓練をすることを想定している。共同訓練は4200人規模で、陸自は「国内における米海兵隊との最大規模の実動訓練」と説明している。

 陸自のオスプレイは国民保護措置として住民を避難させる訓練も検討している。陸自と米海兵隊による共同訓練のレゾリュート・ドラゴンを沖縄県内で実施するのは初めて。民間の空港や港湾を使用する可能性もある。鹿児島県の奄美大島や北海道でも訓練を実施する。島しょに侵攻してくる敵に対して日米で対応することを想定している。

 離島に臨時拠点を造って分散して戦う海兵隊の「遠征前方基地作戦(EABO)」と、従来領域にサイバーなど新領域を組み合わせて戦う陸自の「領域横断作戦」を踏まえ、島しょ防衛での連携強化を図る狙いがある。陸自から約2800人、米軍から約1400人が参加する予定。

 7月10~17日にはレゾリュート・ドラゴン23の前段として米軍牧港補給地区(キャンプ・キンザー)や自衛隊那覇病院などで指揮所演習を実施していた。