那覇新都心の単身向け家賃は平均5万5000円 那覇市平均との差は? コロナ禍でニーズが高まる設備とは? おきぎん経済研調べ


この記事を書いた人 琉球新報社
単身向け賃貸物件のイメージ

 おきぎん経済研究所は30日、那覇市新都心の単身向け賃貸物件(30平方メートル以下)145件を対象にした賃料分析の調査結果を発表した。賃料の平均値は5万5千円、中央値は5万4千円、最頻値は6万6千円だった。6月に公表した「おきぎん賃料動向ネットワーク調査」から那覇市天久、おもろまち、銘苅の対象物件を抜き出し調査した。

 平均賃料は那覇市全体(4万6千円)より9千円高かった。賃料の決定要因に関して設備に着目し分析したところ、築年数や専有面積、所在階、バス・トイレ、洗髪洗面化粧台、宅配ボックスの6項目の変数を選定すると有意な相関がみられた。それによると、築年数1年経過で295円安くなり、1平方メートル広くなるごとに845円、1階上がると531円、バス・トイレ別だと3698円、洗髪洗面化粧台があると4858円、宅配ボックス付きだと4082円それぞれ高くなる、といったモデルが導き出された。

 おきぎん経済研究所は「収納スペースが一体化された洗髪洗面化粧台が重視されており、ECサイト普及やコロナ禍で非接触型の宅配ボックスの需要が高まっている」と背景を分析。一方、今回の調査は地域を限定し内部設備のみに着目しており、オートロックやインターネット環境の有無などの変数が加味されていないことや、サンプル数が十分でないことに留意する必要があるとしている。
 (當山幸都)