【大宜味】大宜味村は24日、同村塩屋の結の浜で進めているリゾートホテルの誘致について3回目の地域説明会を旧大宜味小学校体育館で開いた。説明会にはホテルを運営するルートインジャパン(東京都、永山泰樹社長)の担当者が初めて出席し、施設計画の説明や住民との意見交換を行った。
説明会には約130人が参加した。住民からは村内産業への波及効果や地域連携での成功事例、施設内での村産食材の積極的活用などに関して質問や要望が上がった。
一方で事業者決定の経緯や経済効果に対する疑問の声や、夜間に空から暗さを奪い、野生生物の成長を妨げる「光害(ひかりがい)」を心配する声も出た。ホテル建設と並行して進められている人工ビーチ整備事業を巡っては、完成後の維持管理に対する不安や既存の浜の活用を求める声が出た。
ホテル側は人工ビーチの整備について「整備されたビーチは必要不可欠で、ビーチがなければ計画を変更せざるを得ない可能性もある」と住民に理解を求めた。
このほか村内の観光地を回る循環バスを設定し、村民が無料で使えるよう検証を進める考えや、ホテルを災害時の住民の避難場所として提供し、生活に必要な物資を無償で提供する方針などを明らかにした。
友寄景善村長は説明会後に「可能な要望は事業者と調整して反映し、予定通りホテル事業を前に進めていきたい。今後も事業に対して意見があれば個別に対応したい」と語った。
(武井悠)