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【地図あり】那覇の司令部地下化、石垣にレンジャー訓練棟… 防衛省の概算要求の中身とは 2024年度


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石垣駐屯地

 防衛省は31日に決定した2024年度概算要求で、主要司令部の地下化や弾薬庫整備など県内各地で防衛力強化に向けた自衛隊施設整備を計画している。3月に開設した石垣駐屯地(石垣市)では駐屯地西側の用地取得に加え、覆道射場やグラウンド、レンジャー訓練棟の整備などに約131億円を計上した。

 陸自沖縄訓練場(沖縄市)で補給拠点を新設する計画に関し、弾薬庫や隊庁舎などを整備するための調査設計費として約23億円を計上した。与那国駐屯地(与那国町)での燃料施設整備と倉庫新設の調査・設計に約1億円を盛り込んだ。

 

 航空自衛隊久米島分屯基地で警戒管制レーダーの更新を進めるため、局舎整備などの約41億円を盛り込んだ。北大東村への空自移動式警戒管制レーダー配備計画に関連しては配備先を限定しない形で調査設計費約6億円を計上した。

 那覇駐屯地については第15旅団の師団化に向けた新たな隊庁舎整備などで約47億円や司令部地下化に向けた経費約4億円が計上された。

 自衛隊那覇病院の建て替え・機能強化に向けた調査設計費約11億円や、有事に負傷した隊員に使う輸血用血液製剤の確保・備蓄に関する費用約4千万円を計上した。

 陸海空3自衛隊共同の部隊として「自衛隊海上輸送群」を広島県呉市に100人規模で新設する。南西地域の島しょ部に部隊や物資を運ぶため、小回りの利く機動舟艇3隻やヘリ33機も取得する計画だ。
(明真南斗)