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ホーキンソン「このチームを誇りに思う」 フル出場で真っ向勝負 バスケW杯 五輪決定


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日本―カボベルデ 第2Q、強烈なダンクシュートを決める日本のジョシュ・ホーキンソン(小川昌宏撮影)

 221センチの長身センターで、NBAでもプレーしたカボベルデのE・タバレスに対し、日本のセンター、ジョシュ・ホーキンソンは真っ向から勝負した。1次リーグから体を張ってゴール下を守ってきたホーキンソンはこの日もフル出場し、負けられない闘いで29得点を決め、勝利の立役者となった。

 ホーキンソンは第1クオーター(Q)から、苦しい場面でもゴール下では逃げずにシュートを打ち切り、相手のファウルを何度も誘った。バスケットカウントを含め、8本のフリースローのうち7本を沈めて、センターの役割をきっちり果たした。

 守備の面でも、カボベルデで攻撃の中心となるタバレスを11点に抑える好守を見せた。期間中に繰り返し練習してきたスリーポイントを大一番で4本成功させたのは圧巻だった。外からドライブで切り込むなど、プレーの幅の広さも見せつけた。

 八村塁の欠場もあり、インサイドの選手が少ない中で、大会前の強化試合にはけがなどの影響で渡辺雄太と一緒に出場することができなかった。

 大会前に連係も心配されたが、最終戦でも渡辺へのアシストパスを出すなど、チームとしての仕上がりは良かった。

 試合後に「このチームを誇りに思う。いろんな人がつくってきたチームだ」と語ったホーキンソン。大会を通して、平均リバウンド数は10・9と、タバレスに次いで全チームで暫定2位、平均得点も暫定8位の成績で締めくくった。

(池田哲平)


 日本、フィリピン、インドネシアが共催するバスケットボール男子ワールドカップ(W杯)は2日、沖縄市の沖縄アリーナなどで行われ、順位決定リーグのO組最終戦で世界ランキング36位の日本は同64位のカボベルデに80―71で勝ち、アジア最上位で来年のパリ五輪出場権獲得を決めた。自力での五輪出場は1976年モントリオール大会以来となる。日本は今大会の通算成績を3勝2敗とし、順位決定リーグのO組1位でアジア最上位となった。W杯で日本の2連勝と同一大会での3勝は初めて。日本は17―19で迎えた第2クオーター早々に逆転。河村(横浜BC)のドライブや富永(ネブラスカ大)の精度の高い3点シュートに加え、ホーキンソン(SR渋谷)もゴール下で活躍して得点を重ねた。終盤の相手の追い上げもしのいだ。8月30日までの1次リーグでアジア勢は日本が唯一1勝を挙げたが、全6チームが2次リーグ進出を逃した。アジア最上位が獲得するパリ五輪出場権は、順位決定リーグで争われていた。