キングス逆転、圧勝 TKbjリーグ第17戦


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キングス―秋田 第1クオーター、しつこい守備で相手を苦しめる山内盛久=5日、宜野湾市立体育館(普久原裕南撮影)

 プロバスケットボールTKbjリーグの琉球ゴールデンキングス(西地区3位=12勝4敗)は5日、宜野湾市立体育館で秋田ノーザンハピネッツ(東地区3位=11勝5敗)と今季第17戦を行い、99―63で快勝した。第1クオーター(Q)の開始直後は秋田が爆発力を見せ、シュートが決まらないキングスを置き去りにした。一時は10点以上のリードを許したキングスだったが、途中出場の山内盛久が守備で踏ん張って流れを引き寄せると、徐々に点差を詰めた。第2Qはキングスの攻撃がスムーズになり、ミスが目立ち始めた秋田をわずか9点に抑えた。50―33で迎えた第3Qは秋田の追い上げを許したが、キングスは喜多川修平の連続得点で悪い空気を吹き飛ばした。その後も堅い守備から攻撃にいいリズムを生み出し、徐々にリードを広げた。秋田との第2戦は6日午後1時から同体育館で行われる。(観客2994人)

琉球ゴールデンキングス(13勝4敗)
99―63(25―24,25―9,26―19,23―11)
秋田ノーザンハピネッツ(11勝6敗)

 【評】キングスが堅守で秋田の攻撃を封じ込め、大量リードを守りきった。前半の開始直後は秋田の勢いがキングスを上回った。キングスは秋田にプレッシャーを与え続けてミスを誘発すると、テンポの良い攻撃で得点を重ねた。秋田は外国籍選手の欠場に加えて、ミスを減らせなかったことが響いた。(平安太一)

◆プライド懸け戦った
 伊佐勉監督(キングス)の話 前回のホーム戦で連敗しているので、キングスのプライドを懸けて戦った。第1Qと第3Qの入りが悪かったけど、控えメンバーのおかげで自分たちのペースを取り戻せた。明日(6日)は同じような試合にならないはずだ。もっとプレーのレベルを上げないといけない。

◆今日は完敗だった
 長谷川誠HC(秋田)の話 今日は完敗だった。第1Qの終わりでわれわれの弱点であるガードにプレッシャーを与えられて何もできなかった。ターンオーバーも今までにない多さだった。沖縄のディフェンスが良くて、うまく研究していると感じた。

◆ベンチメンバーが奮闘
 流れを変える選手がいた。シュートが決まらない序盤戦、一時は秋田に10点以上のリードを許した。それでも途中出場の山内盛久がしつこい守備で秋田を苦しめ、第1Q終盤の逆転につなげた。17点のリードがあった第3Qは再び秋田の勢いに押された。ベンチからコートに送られた喜多川修平は3連続でシュートを決め、秋田の猛攻を断ち切った。小菅直人は相手の得点源を抑えるなどベンチメンバーが奮闘し、伊佐勉監督は「いい仕事をしてくれた」とうなずいた。
 序盤から攻撃が好調な秋田と対照的に、キングスは波に乗れなかった。簡単なシュートを外す一方で秋田の主力に得点を許し、指揮官は「やられ方が悪い」と厳しく指摘する。山内は「ボールを(前戦に)プッシュできてない」と見抜くと、自ら攻撃の起点となってリズムを整えた。得点にリバウンドと攻守で力を発揮したラベネルは、「みんなで勝利に向かっていた」と雰囲気の変化に気づいた。
 後半の悪い時間も早い段階で終わらせ、ラベネルは「一人一人がタフなゲームを戦えている」とチームの底力をたたえる。スチールを五つ決めた山内は、「他のメンバーがプレッシャーを与えてくれたおかげ」と仲間に感謝する。そして、「明日もこれを続ける」と強敵から白星をつかみ取ることを誓った。(平安太一)