「地域と触れ合う場に」 ククル 親カフェ、毎月開催へ


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初めて開かれたククルの親カフェ。不登校の子どもについて意見交換した=5日、那覇市壺屋のNPO法人・まちなか研究所わくわく

 那覇市にある、不登校の児童生徒のための居場所「kukulu(ククル)」が5日、不登校の子どもを持つ親の会「親カフェ」を那覇市壺屋のNPO法人・まちなか研究所わくわくで開いた。不登校や引きこもり状態の子どもの保護者ら9人が参加し、意見を交わした。ククルを運営する「沖縄青少年自立援助センターちゅらゆい」代表の金城隆一さんは「支援者がアドバイスする場ではなく、親の皆さんが話し合える場にしたい」と話し、毎月、親カフェを開催していく考えを伝えた。

 ククルの「親カフェ」開催は初めて。金城さんは不登校の子どもたちと面談してきた経験から「怠けで不登校になるという子はいない」と断言。今後の活動について「子どもたちが主体的に運営していく場をつくりたい。そこに大人たちが参加していくようにしたい」と方向性を示した。
 その上で、参加者にククルに期待することを質問した。子どもが不登校という女性は「自分の子ども以外にも支援が必要な子はいっぱいいる。ククルを通して、できることをしたい」と話した。ククルに通っている高校生の父親は「ずっと人との関わりを避けていた息子が、今は自分でバスに乗ってククルに行く。地域や人と触れ合う場所になってほしい」と期待した。民生委員や学生ボランティア、特別支援学校のコーディネーターらも参加した。
 ククルは2013年7月~15年3月、那覇市の委託事業として運営。4月からは月1、2回ほど自主運営し、9月に県の「地域子ども・若者支援活動補助事業」に採択された。活動を本格的に再開するための開所式が12日に行われる。
(岩崎みどり)