社会

県内虐待通報、9割超切断 案内長く通話料懸念か

 児童虐待の通報を促すため、7月に導入された3桁の児童相談所全国共通ダイヤル「189(いちはやく)」に関し、11月末までの県内のダイヤル件数は1741件だったものの、実際に児相とつながったのは8・3%の144件のみだったことが11日までに分かった。9割以上が、最寄りの児相に転送するための音声ガイダンス中に電話を切っていることから、「有料通話であることや、長いガイダンスが影響しているのでは」と懸念する声が上がっている。

 共通ダイヤルでは、固定電話からの通話で市外局番が分かれば、県の中央またはコザ児童相談所につながる。
 一方、携帯電話の場合は、ガイダンスに従い郵便番号を入力する必要があり、転送までに短くとも1分ほどの時間がかかる。
 これについて、厚生労働省は「ガイダンス中は利用料金は発生しない」と説明。「他の理由も考えられるので調査していく」と話す。
 県子ども生活福祉部青少年・子ども家庭課は「始まったばかりで試しにかけている人もいるのではないか。利用料金などに関して、県に苦情は届いていない」と話す。
 今後の対応として「児相の直通番号や、市町村、保健所の窓口も幅広くPRし、柔軟に対応してもらえるようにしたい」との考えを示した。
 一方、県ファミリーサポートセンター連絡協議会会長で、困窮世帯などを支援している與座初美さんは「勇気を出して電話したが、長い間があると、いろいろ考えて切ってしまうこともあるのではないか」とみている。
 與座さんは「困窮して、着信番号だけ残して連絡を取る人もいる。通話料金を気にしている人はいるはずだ。一人でも多くの子どもを救うために改善が必要だろう」と指摘した。