PM2.5県内あす日中に高濃度 きょうから「非常に多い」


この記事を書いた人 志良堂 仁
いろいろなマスクが陳列されたドラッグストア=14日午後4時ごろ、那覇市内

 気象庁の情報などを参考に大気エーロゾル(微粒子)予測をしているサイト「SPRINTARS(スプリンターズ)」は14日、沖縄地方の微小粒子状物質PM2・5が15~16日にかけて「非常に多い」と予測した。専門家は、特に濃度が高いのは16日の短時間と予想している。スプリンターズによると、15日は午後6時から16日午前0時にかけて「非常に多い」という。

 県は濃度が基準値を超えた場合、2013年のマニュアル策定以来、初の注意喚起を行う予定。
 スプリンターズを運用する九州大学応用力学研究所の竹村俊彦教授によると、重度に汚染された中国の空気を寒冷前線が巻き込み、沖縄に向かっている。同教授は「移動する際に汚染物質のほとんどが落ちるので、中国の汚染レベルで沖縄に飛来することはあり得ない」と指摘。「濃度が高いのは16日日中の数時間から半日程度だろう」と話した。
 県は1立方メートル当たりのPM2・5濃度を1時間ごとに観測し、1日平均が70マイクログラムを超えた場合などに注意喚起する。基準を超えると県は報道機関、市町村などを通じ注意喚起する予定。マスクの着用やマラソンのような激しい運動を控えることなどを呼び掛ける。
 県内の薬局では、PM2・5を遮断するマスクを目立つところに陳列している。那覇市の薬局ではマスクを箱ごと購入する人の姿も見られた。サンエー内の電器店「エディオン」は、中国の空気汚染が報道された影響からか、先週末から空気清浄機の売り上げが前年比約1・2倍に伸びた。同社の担当者は「各店舗に在庫を送り、品切れが出ないように対応したい」と話した。