貯蔵食品を困窮者へ 伊良波中生、SNSで呼び掛けも


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 【豊見城】伊良波中学校の生徒会は生徒や保護者、教職員らに呼び掛け、家庭に保存されている食品を持ち寄り施設などへ提供するフードドライブの取り組みを16日、同校で始めた。同校の三者面談や授業参観がある19日までの4日間を利用して集めたお米や缶詰、レトルト食品など常温保存ができる未開封の食品を、NPO法人フードバンクセカンドハーベスト沖縄(奥平智子代表理事)を通して生活困窮者や福祉施設などに贈る予定だ。

 生徒会のメンバー14人が主体となり、取り組み開始の約2週間前から段ボールや色紙などを使って「フードハウス」という名前の食品寄贈コーナーを設けた。学校の朝会や校門前での呼び掛け、ソーシャルネットワークサービスなども利用して協力を呼び掛けた。
 奥平代表理事によると、2014年度に食品の提供を受けた個人世帯や団体726件のうち、約4割は18歳未満の子どもがいる世帯だった。役所や学校が閉まる年末年始は特に食品を求める相談が増えるという。
 生徒会長の安慶名雄吾君(14)は「フードドライブの取り組みをアピールして、いっぱい食品を集めたい。沖縄のためになればうれしい」と話した。
 フードバンク沖縄は個人や食品会社などからの食品の寄贈、資金面での協力会員なども募集している。問い合わせは平日の月・水・金で(電話)098(853)3001。

食品の寄付を募る生徒会のメンバーら=16日午後3時15分ごろ、豊見城市伊良波中学校