基地問題、教訓語る 「コザ暴動」45年でシンポ


社会
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 1970年のコザ騒動の発生からちょうど45年となる20日午後、「戦後70年コザ暴動プロジェクト」(同実行委員会主催)の締めくくりとなるシンポジウム=写真=と上映会が沖縄市のコージーセントラルで開催された。

事件を目撃するなどした5人が当時を振り返り、事件の歴史的意味や、基地問題解決に向けた教訓などを語り合った。約170人が集まり、会場は熱気に包まれた。
 パネルディスカッションでコザ暴動を語る会の古堅宗光さんは「事件には三つの不思議なことがある」と指摘、リーダーがいなかった、死者が出なかった、略奪がなかった―と特徴を挙げた。琉球大名誉教授の比屋根照夫さんは「コザは政治意識の高い所で誇り高かった」と、暴徒化しなかった背景を強調した。写真家の松村久美さんは、車が燃えさかる光景の中でぼうぜんとなり、夜が明けてからしか写真を撮れなかった体験を語った。
 当時、新米記者だった前琉球新報社長の高嶺朝一さんは「事件は想像を絶するものだった」と振り返った。