沖縄でも「○○ダイ」と名の付く魚はたくさんいるが、正真正銘タイ科の魚はクロダイ属(オキナワキチヌ、ミナミクロダイ、ナンヨウチヌ)とへダイ、それに深場で釣れるレンコダイとタイワンダイ(ヨナバルマジク)だけだとされている。その中でもピンクの貴婦人ヨナバルマジクは「見て良し、釣って良し、食べて良し」と三拍子がそろい「正月には欠かせない」と釣りに出掛けるベテランは多い。
12月13日、知念祥広さんはヨナバルマジクを狙って赤野漁港から友人の船で金武湾に出掛けた。水深30メートルほどのポイントにアンカーを打ち、釣り開始。冷凍エビを餌に仕掛けを下ろすと、最初にコバンザメが釣れた後、35センチほどのヨナバルマジクが釣れた。
その後もポツポツとアタリがあり、30センチほどのマクブやオジサンなどが退屈しない程度に釣れた。納竿前の午後4時になって、これまでより竿が大きく曲がった。
慎重にやり取りをして、2分~3分で海面に浮いたのは45センチのヨナバルマジク。本命の魚、しかも良型を釣った知念さんはえびす顔で帰路に就いた。
(おきなわ釣王国社・仲栄真修)