小禄(男子)2回戦敗退 高校バスケ・ウインターカップ


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第2Q、ドライブシュートを放つ上良潤起=25日、東京体育館(平安太一撮影)

 バスケットの第46回全国高校選抜優勝大会(ウインターカップ2015)第3日は25日、東京体育館で男子の2回戦などが行われ、県代表の小禄は81―106で高校総体準優勝の桜丘(愛知)に敗れて3回戦進出は果たせなかった。小禄は桜丘の高さに苦しみ前半で26―57と劣勢となった。後半に激しい守備から流れをつかんで追い上げたが、勢いを落とさない桜丘に逃げ切られた。

▽男子2回戦
桜丘(愛知)
106―81(29―14,28―12,18―27,31―28)
小禄

 【評】小禄は高さで優位に立つ桜丘に序盤から押し込まれた。桜丘は2メートルを超える外国人留学生にボールを集め前半から点を重ねた。小禄はシュートがリングに嫌われて得点を伸ばせなかった。後半は小禄のプレッシャーが力を発揮して桜丘を苦しめた。小禄が追い上げる時間もあったが、大きく開いたリードを埋められなかった。(平安太一)

◆強敵に気持ち切らさず
 高校総体準優勝校の分厚い壁を突き破るため、小禄の選手たちがコートを駆け抜けた。
 前半で背負ったビハインドは31点。苦しい展開となっても気持ちを切らさなかった。激しいディフェンスと素早い攻撃で強敵に立ち向かい、小禄の強さを最大限に発揮した。
 ハーフタイムに主将の池田祐一(3年)がメンバーに声を掛けた。「試合終了のブザーが鳴るまでみんなで走ろう」。相手は2メートル超の外国人留学生を中心に攻めて、序盤からインサイドを崩された。攻撃でも高さを攻略できず、思うようにリングを捉えられなかった。それでも勝利をつかむため、小禄の武器である「走るバスケ」を貫くことを確認した。
 第3クオーター(Q)の開始直後、上良潤起(3年)が全力でリングに向かってシュートをねじ込んだ。チームを勢いづける得点に、「苦しいときこそ決めようと思っていた」。池田も内外からリングを射抜き、互角以上の戦いを見せた。
 全国屈指の強豪校から白星はつかめなかったが、小禄の選手たちは最後まで輝き続けた。池田は「高校で大きく成長できた。みんなに感謝でいっぱいです」と力強く語った。上良も「全力を出して戦ったので悔いはない」と、すがすがしい表情で試合を振り返った。(平安太一)