ギンバル跡地に開院 KIN放射線・健診クリニック


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 【金武】金武町の米軍ギンバル訓練場跡地にある地域医療施設「KIN放射線・健診クリニック」が12日、開院した。診療科目は内科と眼科で開始するが、2月1日に脳神経外科を開設する。婦人科、放射線科、泌尿器科の開設も準備を進めている。管理運営者は医療法人社団「菱秀会」(東京都)が行い、技術面や人材面でアイロムグループ(同)が総合的に連携する。

 クリニックは防衛省からの補助金約30億円を活用した町の事業で造られた。2014年4月に開院する予定だったが、当初運営予定だった県内医療法人の医療法違反が発覚したため、町は同10月末で同法人との協定を解除していた。
 それにより、町は施設の維持管理費として同11月から15年9月末までに総額約1億円弱を負担していた。
 11日にクリニックで開かれた式典で、仲間一町長は「(開院が延びた)1年9カ月間、さまざまな助言を受けてきた中で式典を迎えることができた。昨日からワクワクしている」と式辞を述べた。周辺の医療施設や観光施設との連携にも期待を示した。
 菱秀会の金内秀士理事長は「素晴らしい設備で開院できたことを心より感謝する」とあいさつした。
 アイロムグループの森豊隆社長は「必ず、必ず成功させたい」と声に力を込めた。
 同クリニックは最新鋭の放射線治療機器を県内で唯一導入した。

開院を祝いテープカットを行う仲間一金武町長(右から3人目)ら=11日、金武町のKIN放射線・健診クリニック
クリニックが導入し、活用が期待される最新鋭の放射線治療機器