ピアニスト辻井伸行さんのリサイタル(主催・琉球新報社、特別協賛・大和証券グループ)が13日夜、宜野湾市の沖縄コンベンションセンター劇場棟で開かれた。情感たっぷりにショパンの楽曲を演奏し、訪れた約1700人がその指先から生み出される繊細で圧倒的な音色に聞きほれた。
辻井さんは生まれつきの全盲というハンディがありながら、2009年のバン・クライバーン国際ピアノコンクールで日本人で初めて優勝し、世界各地で演奏活動をしている。
リサイタルでは「四つのバラード」などを演奏。10本の指が鍵盤の上を跳ね、静と動が目まぐるしく変化する光景で圧倒した。アンコールで辻井さんは「沖縄をイメージした」という即興演奏を披露し、柔らかく優しい音色で会場を包んだ。