子牛高値、市場沸く 伊江で初競り 過去最高108万円超も


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初競りのトップを切って出品された子牛が90万円の高値で取引された=15日、伊江村家畜市場

 【伊江】肉用牛の産地として知られる伊江村で、2016年の牛の初競りが15日、同村家畜市場で開かれた。334キロの雄の去勢子牛(美国桜×勝忠平×安福久)が108万3240円(税込み)の値が付き、去勢で過去最高額を記録した。雌の子牛の最高価格は247キロで87万8040円(百合茂×安福久×第1花国)だった。

 初競りに先立ち、式典が行われ、島袋秀幸村長やJAおきなわ伊江支店の友寄千成支店長ら関係者が鏡開きした。
 この日の初競りには、県内をはじめ山形や九州などの購買者が集まり、村内の畜産農家も大勢詰め掛けた。農家が丹精込めて育てた子牛や成牛など合わせて231頭が出品され、うち229頭(99%)の取引が成立。総売上額は1億5880万7520円で、昨年より取引頭数が3頭減ったものの、価格の高騰で約3281万円上回った。
 1頭当たりの平均価格は去勢が77万3351円(273キロ)と、前年同月比で18万3984円上回った。雌は66万6042円(256キロ)で同比で14万6073円上回り、去勢、雌とも過去最高の平均価格となった。
 全国で素牛(もとうし)が不足傾向にあり、同村を含め県内各地で子牛価格が高値で取引されている。同市場では序盤から80万円以上の競りが相次ぎ、場内は大きな歓声と拍手が湧き起こった。
 友寄支店長は「幸先のよいスタートを切り、前年からの好調が続いている。今後とも島を代表する優良牛の生産に努めたい」と語った。
(金城幸人通信員)