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「五穀で元気な沖縄に」野菜の地産地消の推進訴え 中曽根直子さん(五穀料理研究家)


社会
「五穀で元気な沖縄に」野菜の地産地消の推進訴え 中曽根直子さん(五穀料理研究家)
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 「新報女性サロン」の後継企画「step~自分らしく一歩前へ」(琉球新報社主催)の第5回講座が8日、那覇市泉崎の琉球新報ホールで開かれた。五穀料理研究家の中曽根直子さんが、「五穀が沖縄を救う!あなたと地球の未来を変える食」をテーマに講演。人々が健康で自然豊かな沖縄の未来を築くために、有機農業による雑穀や野菜の地産地消を推進するよう訴えた。

 動物由来の食材を使わない完全菜食主義者「ビーガン」向け料理を提供する浮島ガーデンを運営する。自身も穀物や菜食中心の食生活を過ごし「世界がビーガンへシフトしている」と主張する。

  一方で五穀については栄養が豊富で「沖縄では古くからアワやムギ、キビ、アズキなどが五穀とされてきた」と説明する。先島の神事などでアワが現在も用いられていることも紹介し、伝統文化の継承に五穀が果たす役割を強調した。

 在来の五穀の復活と増産のため、2017年に生産組合を発足させており、市民が農地に資金を出して地産地消を進める「五穀畑トラスト」を構想する。「たくさん生産できて、地域で食べることができれば健康になれる。有機で生産すれば環境汚染もなくなり、ますます元気になる。医療費も削減されれば、子どもたちの教育費に回すこともできる」などと持論を述べ、集まった聴衆にメリットをアピールした。

(小波津智也)