金武のヒトデ、国内初確認 美ら海水族館で展示


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国内初確認で和名に「オウサマツブハダヒトデ」と提唱されたヒトデ(海洋博公園・沖縄美ら海水族館提供)

 【本部】昨年7月に金武湾で採集されたヒトデが、国内初記録となるアンシェネア属レガリス(学名)であることが、沖縄美ら海水族館(本部町)の金子篤史主任技師らの研究で判明した。同水族館が9日発表した。新たに「オウサマツブハダヒトデ」と和名を提唱し、8日から同水族館で展示している。3月末までの展示を予定している。

 昨年7月16日にうるま市宮城島の漁業者が金武湾の水深35メートルの地点から正体不明のヒトデを採集、同水族館に持ち込んだ。金子氏とヒトデ類を専門とする木暮陽一博士(水産総合研究センター日本海区水産研究所)が共同で研究。昨年12月20日付の「日本生物地理学会会報」で日本初記録として、和名「オウサマツブハダヒトデ」とともに掲載された。
 オウサマツブハダヒトデは表面が顆粒(かりゅう)や小突起で覆われているのが特徴。中心から腕先まで約10センチ。水族館の担当者は「初めて飼育する種で生態解明につなげたい。まだまだ記録されていないヒトデも多く、今回の国内初記録を今後の研究に生かしていきたい」と話した。