八重山求人、15年は1・12倍 建設や観光で人手不足


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 沖縄労働局によると、石垣市や竹富町などを所管するハローワーク八重山の2015年の有効求人倍率は1・12倍で、前年より0・08ポイント上昇し2年連続で1倍を超えた。県が実施した聞き取り調査で、新石垣空港開港による民間需要の高まりで建設業や観光関連産業で人手不足が生じていることが分かった。那覇市のグッジョブセンターおきなわで12日に開かれた県雇用対策推進協議会の幹事会で報告された。

 新県立八重山病院本体工事の入札が建設業の人手不足などで2度も不調になっていたことから県は昨年12月、石垣市や地元のハローワーク、建設業協会、観光協会、商工会の5者から現状を聞き取った。
 その結果(1)ホテルでは繁忙期に島外の人材派遣会社に派遣を頼み、外国人を雇用して対応(2)本島のように大学や専門学校に通いながらアルバイトをする若者がいない(3)観光関連業のイメージが低くUターンした若者が寄りつかない―などの現状が挙げられた。
 県は人手不足の一方で「建設業や宿泊・飲食サービス業などで、就業内容や土日勤務などの就業時間などのマイナスイメージが強く、求職者が回避する傾向にある」と分析している。
 ほかのハローワークの有効求人倍率は那覇で1・02倍、宮古で0・93倍、名護で0・76倍、沖縄で0・59倍と県内の好調な景気を背景にそれぞれ前年を超えた。