オリオンビール、台湾に事務所 海外で初、来月始動


この記事を書いた人 志良堂 仁
初海外事務所を開所したオリオンビールの嘉手苅義男社長(左)と同台北事務所の仲村将要所長=27日、台湾台北市内

 【台湾で呉俐君】オリオンビール(浦添市)は27日、海外初の事務所となる台湾事務所(日商奥利恩啤酒台湾辨事処、仲村将要所長)を台北市内に開設した。同事務所は2人体制で3月1日に正式に営業を開始し、今後台湾での販売を強化していくほか、2019年までに営業所としての展開を目指すという。

 27日、開所記念パーティーが台北市内のシェラトングランド台北ホテルで開かれた。嘉手苅義男社長は「台湾は有望で大きなマーケットだ。今後台湾事務所は現地販売代理店のパレット社(台北市)との協力体制を強化し、台湾での売り上げを伸ばしていきたい」と話した。さらに「海外販売数量の2番目を占める米国にも営業所の設置を視野に入れたい」と意気込んだ。
 オリオンビールは1966年に台湾へ初出荷し、97年に販売代理店パレット社との取引を始めた。2014年から台湾のファミリーマート2500店舗以上で缶ビールの販売が定番化され、15年4月から同社のドラフト缶が「ファミリーマートコレクション」商品として採用された。
 15年度の台湾への出荷数量は過去最高の1633キロリットルと見込んだ。1997年販売時と比べて約60倍となる。同社は現在、世界13カ国・地域で販売しており、台湾は海外輸出の51・8%を占め、シェアは全地域の1位となる。