県内大学、就活支援急ぐ 面接解禁前倒しで早期に対策講座


この記事を書いた人 志良堂 仁
就職活動の相談のため窓口を訪れた学生に対応する大学職員=2日、那覇市の沖縄大

 来春卒業予定の大学3年生向けの会社説明会が1日解禁され、学生の就職活動が本格化した。面接などの選考活動解禁が2カ月早まり6月1日となり、説明会から面接解禁までの期間が3カ月間に短縮されたことを受け、県内の各大学は「就活に遅れが出ないよう学生に促している」「早期の情報収集を呼び掛けている」などと対応を急いでいる。

 「昨年8~9月に3年生向け講座でスケジュールの前倒しを説明した」と話すのは沖縄国際大キャリア支援課。講座は毎年開くが、スケジュール管理の意識を高めることに重点を置く内容にした。ことし2月も同様の講座で注意を促した。
 琉球大は昨年に続き、志望動機を記入するエントリーシートの書き方、ビジネスマナーを学ぶ各講座を早めに開く。就職センターの担当者は海外と日本の年度が異なることを指摘し、帰国する留学生らの就職活動への影響を懸念する。「帰国したら就活期間が終わっていたという事態も予想される。企業も配慮して」と要望した。
 沖縄キリスト教学院大のキャリア支援課は業界研究セミナーと就活方法などに関する就活セミナーを増やす予定だ。担当者は「学生の様子を見ながら細かいサポートを実施することも検討したい」と話した。
 「合同企業説明会には昨年の倍くらいの学生が参加したようだが、動きが鈍い学生もいる」。沖縄大就職支援課の大城貴之課長は懸念を口にする。学内での合同企業説明会やセミナー開催などで学生の意識を高めたい考えで「しっかり情報を把握し、試験を申し込めるよう支援したい」。
 名桜大は昨年4月から就職ガイダンスを始め、一般常識問題やグループ討論などの講座を開設。就職情報サイトの担当者も招き、早期の活動を学生に助言するなど啓発に力を入れた。キャリア支援課の神山利昭主任は「就活が大きく変わると呼び掛けてきたが、まだのんびりしている学生もいる」と心配している。