無料塾にお米213キロ 照正組・照屋さん寄贈


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石川淳塾長(中央)にお米を贈る照屋義実さん(左端)と新島区長の根川清義さん=2月25日、与那原町綱曳資料館1階つなひき無料塾

 【与那原】「通う子どもたちにあげてください」。子どもたちを物心両面から支援する与那原町綱曳資料館にある「つなひき無料塾」に大量のお米が届けられ、塾長の石川淳さん(57)らを感激させ、子どもたちを喜ばせた。

 町内の建設会社・照正組社長で県政策参与の照屋義実さんは2月25日早朝、つなひき無料塾を訪れ「ご苦労さま」と5キロのお米と208キロのお米の明細書を石川塾長に手渡した。
 部屋では12人の子どもたちがそろってカレーライスとスープを食べているところで、元気な子どもたちの姿に照屋さんはほっとした表情を浮かべ、出されたカレーをおいしそうに試食した。
 1月12日から始まった無料塾は最初2、3人だったのが次第に増えて今では21人となり、小学生の男の子と女の子が約半々。塾の日は火曜と木曜の週2回。週明けの2月1日には雰囲気に慣れた女の子2人が一番目に来て、準備されたパンにハムを挟み、スープを皿に入れるお手伝いをしていた。
 塾長の長女で開邦高校2年の南々帆さんも登校する前、父淳さんと母典江さん(50)と食材を家から持って塾を訪れ、子どもたちの世話に当たっていた。
 石川塾長の相談を受けた新島区長の根川清義さん(77)は塾事務局長を務め、塾の週2日間、塾長らと一緒に子どもたちへの配膳を務める。根川さんは「中には朝早く食事を作って学校に送れない母子家庭の子もいて、石川さん一家の善意に自治会も助かっている」と語った。(知花幸栄通信員)