プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングスは15日、東京都の青山学院記念館でサンロッカーズ渋谷と今季第4戦を戦い、84―82で競り勝った。開幕4連勝とした。
14日に続いて岸本隆一の3点弾から始まったキングス。第2クオーター(Q)に相手の好守備もあり、10点差以上つけられるが、カール・タマヨの3点弾から一挙に追い上げて前半は45―43で折り返した。一進一退の攻防が続き、第4Qまでどちらが勝つか分からない展開が続いた。キングスは残り約1分で岸本の3点弾で79―74とリードを広げるが、その後はミスを連発して残り9秒で逆転を許した。だが残り5秒でヴィック・ローがシュートを放ち、どうにか勝ちきった。
キングスは21、22の両日、神奈川県の横浜国際プールで横浜ビー・コルセアーズと戦う。
キングス1点リードの残り14秒からの攻撃でスチールされ、81―82と逆転を許した。タイムアウトを取った桶谷大HCは最初からヴィック・ローを使うと決めていた。
「ピックか1on1のどっちがいい」。この問いにローは1on1を選択。残り9秒。ドライブで切り込むやいなや、一歩引き、後ろに倒れ込みながらシュート。相手のファウルも誘ってバスケットカウントで決めた。にんまりと笑うローに仲間が駆け寄って喜びを分かちあった。
絶体絶命の状況はほかにもあった。残り14秒でシュートを防ぐ際に、渋谷のジョシュ・ホーキンソンにファウルを与えた。アウェーだが会場には大勢のキングスブースターのブーイングが響く。その力もあってか、ホーキンソンはフリースローを1本外した。
ターンオーバー(TO)は渋谷の2に対してキングスは17。試合最終盤の大事な場面でもTOを繰り返すなど、多くの課題を残す内容となった。桶谷大HCは「エンドオブゲームのやり方に不備があった。勝ちはしたが反省して、もう少し固く最後を締められるようにしたい」と冷や汗をかいた。
最後に勝利を託されたローは「興奮した。最後に決められたてよかった」と笑顔を見せた。沖縄のファンに向けて「沖縄は大好きだ。ホームで会おう」と呼びかけた。
(古川峻)