第29回全国日本料理コンクール(主催・公益社団法人日本料理研究会)が9日、東京都で開かれた。郷土料理部門で、割烹居酒屋「味心ゆうづき」(浦添市)などを経営する知念司さん(39)が最高賞の農林水産大臣賞に輝いた。郷土料理は農林水産、国土交通、厚生労働、経済産業、文部科学の各大臣賞が最高賞に当たり、今回の受賞で最高賞五つ全てを受賞した。これまでに前例がない快挙だという。
大会は3部門に分かれ、郷土料理に40人、現代日本料理に64人、日本型食膳に28人(計132人)が大会に参加。知念さんの出場は8回目。
知念さんは県内の中学を卒業後、大阪で懐石料理を学び、26歳で沖縄に店を構えた。「当時、日本で沖縄の伝統料理に対する関心が低かった。地元の食材や伝統料理の魅力を発信したくて、懐石料理に沖縄の要素を加えた『和琉懐石』に取り組んだ」と振り返る。
今大会ではメニュー全てにゴーヤーを使った。「一つの賭けだったが、沖縄を代表する食材にこだわりたかった」。今回の受賞に「これまでの受賞の倍くらいうれしい」と喜んた。
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