米兵女性暴行、県議会抗議を拒否 シュワブ司令官「二度手間」理由に


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 米兵による女性暴行事件を受け、県議会が25日に関係機関への抗議行動を計画していることについて、逮捕された米海軍1等水兵(24)が所属する米軍キャンプ・シュワブの司令官にも抗議を申し込んだが、基地側に面談を断られていたことが分かった。24日にあった県議会米軍基地関係特別委員会で、議会事務局が明らかにした。

 シュワブ司令官は、県議会が在沖米軍を統括する四軍調整官事務所にも抗議要請を行うことから「二度手間になる。四軍調整官事務所で完結してほしい」などとし、米軍に対する抗議の一本化を求めたという。在沖米軍トップの四軍調整官は県外出張中で、同事務所のデイビット・インガブレットセン副所長が抗議に対応することに決まった。
 県議会は米軍関係の重大事件があった際は、在沖米軍では四軍調整官宛てに抗議決議をしてきた。
 今回の事件を受け、現場に抗議の声が届いていない可能性があるとして、抗議決議の宛先に県内全米軍基地の司令官を加えていた。その上で、容疑者が所属するシュワブには司令官に直接抗議する方向で調整していた。
 議会事務局は「(シュワブ司令官には)要請したいと重ねて理由を説明したが、返事は変わらず、抗議は断念した」と説明した。