キングス首位浮上、第2Qに勢い乗る TKbjリーグ第43戦


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 プロバスケットボールTKbjリーグの琉球ゴールデンキングス(西地区2位=32勝10敗)は26日、豊見城市民体育館で滋賀レイクスターズ(同4位=30勝12敗)と今季第43戦を行い、98―86で勝利、連勝を10に伸ばして西地区の首位に浮上した。第1クオーター(Q)は追いかける展開になったキングスだったが、第2Qは守備から勢いに乗って逆転に成功し、48―39で前半を終えた。第3Qは積極的にリングにアタックして点差を広げると、第4Qは激しく追い上げる滋賀を振り切った。滋賀との第2戦は27日午後6時から同体育館で行われる。(観客3393人)

琉球ゴールデンキングス(33勝10敗)
 98―86(15―23,33―16,26―22,24―25)
滋賀レイクスターズ(30勝13敗)

キングス―滋賀 第4クオーター、バスケットカウントの得点を決めるアンソニー・マクヘンリー=26日、豊見城市民体育館(普久原裕南撮影)

 【評】守備でペースを握ったキングスが快勝した。第1Qはシュートミスやターンオーバーが続いてリードを許した。第2Qから激しい守備で失点を抑えると、第3Qは内外からバランスよく得点して白星を引き寄せた。滋賀は第4Qに点差を詰めたが、最後はキングスの勢いに押された。(平安太一)

◆終わり方は良くない
 伊佐勉監督(キングス)の話 最後に点差を詰められて、終わり方は良くなかった。選手たちには最後までゲームプラン通りやらせる必要があった。前回、滋賀と対戦したときは第2戦の後半で息切れして滋賀のペースになった。明日(27日)は40分間、自分たちのバスケをする。

◆嫌なやられ方した
 遠山向人HC(滋賀)の話 われわれもよくプレーしていたけど、沖縄の方が40分間いいプレーをしていた。第2Qはキングスのディフェンスが良くなって(攻撃は)嫌なやられ方をしてフラストレーションがたまった。次戦はもう少し実行力を高めて、こちらから仕掛けたい。

◆バーンズ、逆転の原動力/好調、内外から24得点
 8点ビハインドで始まった第2Qにキングスの動きが変わった。滋賀の攻撃陣を激しくマークし、簡単なシュートを許さず16点に抑えた。攻めてはドゥレイロン・バーンズが好調で、内外からリングを射抜いて滋賀を追い抜く原動力になった。伊佐勉監督は「第1Qより守備の意識が増して、攻撃へ自然に切り替えられた」と選手をたたえた。
 第3Qも堅守を維持すると、積極的にリングにアタックして滋賀の守備を揺さぶった。外からは岸本隆一が3点弾を沈め、一時はリードを22点まで広げた。しかしミスが続いてペースを乱すと、第4Q残り8分30秒で9点差まで迫られた。
 タイムアウトで悪い流れを切った伊佐監督が選手に出した指示は、「粘り強くボールと人を動かすこと」。コートに送り出された選手たちは、指揮官の言葉を実行した。各選手がボールを共有して攻撃チャンスを生み出すと、アンソニー・マクヘンリーのバスケットカウントなどで再びリードを広げた。
 この日の結果でキングスは西地区の首位に立った。しかし6位までが3ゲーム差内にひしめく混戦模様は変わらず、1つの結果で順位は大きく変わる。バーンズが「明日(27日)もやりきらないと完結しない」と言うように、次戦も全力で勝利を目指すことが求められる。(平安太一)