キングス11連勝 TKbjリーグ第44戦


この記事を書いた人 Avatar photo 大城 誠二
キングス-滋賀 第4クオーターの終盤、同点の場面でフローターシュートを決める岸本隆一=27日、豊見城市民体育館(普久原裕南撮影)

 プロバスケットボールTKbjリーグの琉球ゴールデンキングス(西地区1位=33勝10敗)は27日、豊見城市民体育館で滋賀レイクスターズ(同4位=30勝13敗)と第2戦(今季第44戦)を行い、93―84で勝利、連勝を11に伸ばした。第1クオーター(Q)は岸本隆一が内外から得点してキングスがリードを保った。第2Qは滋賀の速い攻撃に押されて逆転を許し、46―48で前半を終えた。第3Qも滋賀の攻撃は衰えなかったが、第4Qに岸本が要所で得点してキングスが逆転した。キングスは4月2、3の両日、香川県の善通寺市民体育館で高松ファイブアローズと2連戦を行う。(観客3484人)

琉球ゴールデンキングス(34勝10敗)
93―84(24―20,22―28,16―21,31―15)
滋賀レイクスターズ(30勝14敗)

 【評】キングスが我慢の試合を耐えて逆転勝ちした。試合序盤は内外から得点したキングスが優位に立った。第2Qに滋賀のスピードが上がるとキングスは劣勢になった。後半はキングスのファウルが重なり苦しんだが、岸本が果敢にリングに攻めて勝利を引き寄せた。滋賀は第4Qに点が伸び悩んだ。(平安太一)

◆第4Qレベル上げた
 伊佐勉監督(キングス)の話 ファウルトラブルや自分の采配ミスで第3Qまで苦しいゲームになったが、第4Qから選手がエナジーレベルを上げて一気に行くことができた。反省点もあるけど今の時期に勝つことが大事だ。ただプレーオフではこんなに簡単にいかないという逆の手応えも強かった。

◆非常に大きな連敗
 遠山向人HC(滋賀)の話 悔しい敗戦であり、非常に大きな連敗だった。ただチームはファイトをしてくれたし、今でもステップアップできると感じている。下を向かずに今シーズンの最後を見据えてファイトし続けることが重要だ。

◆日本人最多記録タイ/岸本爆発、41得点
 ペイントエリアに突っ込んだ岸本隆一が、ふわりとボールを浮かせた。「単純にアタックするつもり」で放ったフローターシュートは、守備陣の頭上を越えてリングをすり抜けた。第4Q残り4分を切って76―76の同点の場面だった。直後に「無心で打った」3点弾も沈め、残り約3分でリードは5点に。この日、リーグの日本人最多得点記録に並ぶ41点をたたき出した岸本は、「みんなが僕にボールを託してくれたおかげ」と仲間の支えに感謝した。
 滋賀の勢いに押された第2Qに逆転を許すと、アンソニー・マクヘンリーがファウルトラブルでベンチに下がるなど我慢の時間が長かった。第3Qもファウルでリズムに乗れなかったが、伊佐勉監督が「うちはチームで戦っている」と言うように、それぞれの選手が奮起した。
 ドゥレイロン・バーンズは滋賀の主力選手を徹底的にマークし、大宮宏正は体を張って相手の外国籍選手を止めた。山内盛久は速攻で点を重ねてチームを鼓舞すると、勝負どころでは岸本がリングを射抜いた。岸本は「チームでいい経験ができた」と一丸となって逆転できたことを喜ぶ。
 滋賀に連勝して首位を守ったが、2位以下との差はほとんどなく油断はできない。岸本は「負けない気持ちで戦う」と現状に満足せず残りの試合に挑むつもりだ。(平安太一)