こどもの国、好調 入園者最多45万人


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 【沖縄】沖縄市にある動物園「沖縄こどもの国」の2015年度入園者数が、02年のリニューアルオープン後で最多の45万7868人(速報値)を記録したことが、4日分かった。科学体験ができるワンダーミュージアムなどで、毎月さまざまなイベントを打ち出していることが効果を上げた。今月1日付で新園長に就任した高田勝専務理事・園長は「昨年3月に生まれたゾウの赤ちゃんも集客効果が高い。沖縄ならではの魅力を発信し、さらに満足度を上げていきたい」と力を込めた。

 1972年の開園から見ても、遊園地がオープンした90年に次いで2番目に多い。今後集計する前売り券分も合わせると、実際の来園者数は微増する見込みだ。
 光や色の変化、空気の不思議を探る体験型の展示を常設しているワンダーミュージアムは、14年にリニューアルした。展示数の増加や精力的なイベントの開催で、同年度の入館者は04年の開館後最高の18万4千人を記録。15年度も18万人以上が訪れた。

 高田勝園長

 「沖縄独自の動物園」をモットーに掲げる高田園長は、今後琉球弧の在来種の飼育にさらに力を入れる。既に琉球犬や奄美群島・トカラ列島の口之島牛などの飼育をしているが、種を増やすことで他県との差別化を図り、来園者の9割以上を占める地元客のほか、観光客の増加も狙う。
 高田園長は「琉球弧の家畜や野生生物の成立過程、生態系を学べる動物園として、県外の園からの評価も高まっている。亜熱帯地域で、日本最南端の動物園という意義を大事にしながら、魅力を高めていきたい」と語った。
(長嶺真輝)