「紅型」かりゆしウエア、東京でも販売


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「琉球びんがたコラボレーションかりゆしウエア」をPRする日進商会、琉球びんがた事業協同組合、サンエーの関係者=11日、沖縄県庁

 沖縄県内スーパー最大手のサンエー(上地哲誠社長)、かりゆしウエア製造の日進商会(大城英幸社長)、琉球びんがた事業協同組合(屋富祖幸子理事長)は11日、県庁内で会見し「琉球びんがたコラボレーションかりゆしウエア」の発売を発表した。伝統工芸品の紅型染を襟元や胸ポケット口にワンポイントであしらい、9800~1万2800円で販売する。

 サンエー衣料部紳士事業部の糸数昌哉マネジャーは「量産などの工夫で、伝統工芸のかりゆしウエアとしてはリーズナブルな1万円を切る価格帯を実現した」と浸透に自信を見せた。
 「誰もが着用できるファッション性」の観点から、東京で活躍するファッションデザイナーの加賀清一氏が監修。サンエー全店での販売のほか、5月1日からの三越伊勢丹日本橋店(東京)での県外販売分を含め、今シーズンは1300枚を製造した。
 サンエーは昨年、首里織やうらそえ織を使ったかりゆしウエアを日進商会と開発した。伝統工芸とのコラボ商品としては初めて女性用も製造した。
 「MAJUN(マジュン)」ブランドを展開する日進商会の大城社長は「身頃(体全体部分)の素材に麻混を使い、紅型のデザインを生かした」と述べた。屋富祖理事長は「紅型工房の課題だった販売やプロデュースを担ってもらい、3者連携で流通に乗せていける。県民にも身に着けてもらい伝統ある染め物をPRしてほしい」と語った。