社会

引率教諭の苦悩伝え 特別展の資料、証言を図録に ひめゆり平和祈念資料館

完成した図録を手にする島袋淑子館長(中央)と学芸員の普天間朝佳副館長(左)と前泊克美さん=14日、糸満市のひめゆり平和祈念資料館

 【糸満】糸満市のひめゆり平和祈念資料館(島袋淑子館長)で、昨年12月から開催している戦後70年特別展「ひめゆり学徒隊の引率教師たち」の展示内容を収めた図録がこのほど完成した。

 軍国主義教育の流れの中で多くの生徒たちを戦場に動員したひめゆり学園(沖縄師範学校女子部、県立第一高等女学校)の引率教師たちの姿を、資料や証言を用いて詳しく伝えている。展示スペースの都合で展示することができなかった資料や証言も図録に掲載した。
 同館ではこれまで、資料の少なさや視点の難しさといった理由から企画展などで引率教師について取り上げてこなかった。
 戦後70年を迎え、安保法制の施行など戦争に関わる動きが活発化する中で、生徒たちを戦場へ動員した教師たちの体験をあらためて振り返る必要性を感じた学芸員らが特別展を企画した。
 学芸員で同館副館長の普天間朝佳さんは「戦前の国民精神総動員体制下では教師たちの思考も行動も時代から自由ではいられなかった。戦争へと向かう準備が着々と進む中で、あらがいようもなく生徒たちを戦場へと向かわせた教師たちの姿や苦悩を見詰め直すことが大切だと思う。当時、もし自分ならどう振る舞えたのか。想像してみてほしい」と語った。
 図録は同資料館で購入できる。A4判で64ページ。価格は千円(税込み)。問い合わせは同資料館(電話)098(997)2100。



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