癒やし、命への思い歌声に EPO


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異空間の雰囲気で歌声を響かせるEPO=2日、南城市のガンガラーの谷

 シンガー・ソングライターEPOのライブ「EPO AQUA NOME OKINAWA GANGALA」が2日、南城市のガンガラーの谷ケイブカフェであった。EPOの背景にそびえる鍾乳石がエメラルドグリーン、青々と照らされ、幻想的な雰囲気を演出した会場で、時に涙を流しながら命への思いなどを歌い上げた。

 中盤まで「う、ふ、ふ、ふ」などヒット曲を楽しげに歌った。ライブ終盤には県内在住の演出家、舞台俳優として活動する宮川雅彦が「アリゾナジャガー」など、絶滅していった動物を次々と読み上げていく。失われていったものたちに対する鎮魂の思いが語られると、静まりかえった会場には冷たい空気だけが流れた。
 その後、EPOは「2万年前から残っているこの素晴らしい自然を次の2万年に残さなくてはいけない」と優しく語りかける。ガンガラーの谷近くで発見された港川人は、約1万8千年前に生活していたと言われ、そのことに思いを寄せたかのような歌声が響き渡った。
 アンコールで、軽快な「だんらん」などを歌い、ケイブカフェのイメージでつくったという「Essencial」では来場者のかけ声がEPOの歌声とも重なり、荘厳さに包まれた。
 サポートメンバーはドン久保田、宮田まこと、伊集タツヤ(ギター)、渡辺亮(パーカッション)、嵯峨治彦(馬頭琴)。