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集団死語り継ぐ ユナパチク壕に記念碑 生存者、涙で感謝

記念碑に向かい焼香するユナパチク壕での「集団自決」(強制集団死)の生存者・並里千枝子さん=12日、伊江村内

 【伊江】沖縄戦で「集団自決」(強制集団死)があった伊江村のユナパチク壕跡に建立された記念碑の除幕式が12日、行われた。島袋秀幸村長や壕の生存者・並里千枝子さん(80)ら約30人は黙とうや焼香を通して戦没者の安らかな眠りを祈った。

 碑文には並里さんの著書から引用し「逃げ場を失い追い詰められた住民約80人が日本軍から渡された手りゅう弾によって集団自決する悲劇が起こった」と記されている。
 村が並里さんの意向などを踏まえ、ユナパチク壕での悲劇や戦争の悲惨さ、非戦の誓いを後世に伝えるために3月下旬、建立した。
 壕は日本軍によって深さ約15メートル、長さ約50メートルのトンネルが掘られたものだった。
 島袋村長は「この地で80人余りの人が無念の死を遂げたのは紛れもない事実。忘れてはならない。碑に込めた世界の恒久平和を希求する心を伝えるシンボルとして活用したい」と述べた。
 壕での光景が今も脳裏によみがえるという当時9歳の並里さんは式の途中に涙を抑えきれなかった。記念碑の建立について「ただ感謝の気持ちで胸がいっぱい。長生きして、おぞましい戦争のことを伝えていきたい」とあいさつした。式の後に「80歳という人生の節目に願いがかなった。(天国の)家族には『もう静かに休んで』と言いたい。救われた」と語った。
英文へ→Yunapachiku shelter monument built to commemorate history of forced mass suicide in Ie Island