基金で就学援助支援へ 沖縄県、市町村要望受け10月にも


この記事を書いた人 Avatar photo 与那嶺 明彦

 30億円の「県子どもの貧困対策推進基金」を活用した事業について市町村と意見交換をしてきた、県子ども未来政策室は20日、就学援助の充実に対する支援を求める声が市町村から最も多く上がったことを発表した。県はこれまでも、基金を活用して就学援助を支援する考えを示しており、市町村のニーズと一致した。県は早ければ5月中にも交付要綱を策定、10月にも事業を開始する。市町村事業である就学援助への都道府県による補助は全国的に例がなく、注目されそうだ。

 意見交換会は、市町村がどのような事業に財政支援を必要としているか把握するため、南部、中部、北部、八重山、宮古の圏域ごとに行われた。計36市町村から166人が参加した。
 県によると、基金を活用した事業について、就学援助の拡充への支援を求める意見は29件で最も多かった。具体的には、援助率の向上や支援対象費目の拡大、支給額の増額などがあった。ほかにも放課後児童クラブ保育料の負担軽減(19件)や無料塾など学習支援の拡充(11件)への支援を求める意見があった。