クルーズ船寄港倍増457回 平良港8倍増が要因


この記事を書いた人 新里 哲

 沖縄総合事務局(久保田治局長)は21日、2016年のクルーズ船の県内寄港見込み回数(3月31日現在)が、15年の219回から約108・7%増(238回)の457回と過去最多を更新すると発表した。宮古島市の平良港が13回から前年比約8・4倍の109回と大幅に増えることが要因。円安などによる好調な観光需要を背景に、那覇港と石垣港も過去最多になる見通しだ。

 成瀬英治開発建設部長は「全国的に訪日観光客が増える中、クルーズ船を利用して台湾や中国などの東アジアから近場の九州・沖縄を訪問する外国人客が増えている」と分析した。
 平良港では新規のクルーズ船会社が就航を決めたことで大幅増となる。最も寄港回数が多い那覇港は前年比62・6%(72回)増の187回を見込む。石垣港は同71・4%(60回)増の144回で順調に推移する。今月、5年ぶりにクルーズ船が寄港した中城湾港は12回を予定する。
 アジア最大級のクルーズ船「クァンタム・オブ・ザ・シーズ」(16万トン、定員約4500人)は7回の寄港を予定する。成瀬部長は「各クルーズ会社が東アジアにかなり船を投入している。寄港回数の増加傾向はしばらく続くだろう」と話した。