経済

外国人観光客消費、全国と差 沖縄、潜在需要に対応できず

 訪日海外観光客の1人当たり観光消費額に比べ、県内を訪れた海外観光客の消費額は国、地域別で最大約8万円低いことが22日までに分かった。観光庁公表の2015年度資料から1人当たり観光消費額を国別に算出したところ、中国本土からの観光客は約23万9千円、台湾は10万4千円だった。最新の数字である14年度の来沖観光客の1人当たり消費額は中国本土からの観光客が15万5千円、台湾が9万1千円だった。県政策参与の富川盛武沖縄国際大名誉教授(経済学)が観光庁資料から訪日観光客の国別消費単価を試算した。

 香港からの訪日観光客は約14万1千円消費していたのに対し、来沖観光客は13万2千円で、来沖外国人観光客の6割を占める中国本土、台湾、香港の1人当たり消費額が低い傾向にある。一方、韓国からの来沖観光客は約10万円消費していて、訪日観光客の6万4千円より高い結果となった。

 2015年度に来沖した海外観光客が訪日観光客と同水準で消費していた場合、消費総額は約2326億円になる計算だ。これまでの来沖観光客の1人当たり消費単価と同程度の水準の場合、県内消費総額は1361億円となることから、今後、県が発表する15年度の海外観光客消費総額は1300億円前後となる公算が大きい。

 訪日観光客水準で算出された消費総額と実態の見込みに約1千億円の差があることに、富川氏は「海外観光客の潜在的需要に、沖縄が対応できていないことの表れだ」と指摘する。

 海外観光客へのアンケートからは外国語対応能力や公衆無線LAN「WiFi(ワイファイ)」の利便性に不満の割合が高く出ている。さらなる増加が見込まれる海外観光客の消費単価向上に向けて、富川氏は「アジア経済が好調な今のうちに誘客に向けたビルトイン(仕込み)を進めていく必要がある」と述べた。