キングス最終戦飾る 西地区2位でPOへ TKbjリーグ第52戦


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キングス―大阪 第3クオーター、インサイドで得点するアンソニー・マクヘンリー(左)=24日、沖縄市体育館(諸見里真利撮影)

 プロバスケットボールTKbjリーグの琉球ゴールデンキングス(西地区2位=39勝12敗)は24日、沖縄市体育館で大阪エヴェッサ(同4位=35勝16敗)と今季レギュラーシーズン最終戦(第52戦)を行い、90―71で勝利した。第1クオーター(Q)は攻撃が波に乗れなかったが、積極的にリングへ向かってフリースローを獲得し、少しずつリードを広げた。第2Qはキングスの守備が機能して大阪を抑え込んだ一方で、キングスの得点も伸び悩んでロースコアの展開になった。40―35で迎えた第3Qは開始直後から守備で大阪を圧倒した。ターンオーバーを何度も誘発させてわずか9点に抑えると、第4Qは攻撃も勢いを増して大阪の追撃を振り切った。キングスは30日と5月1日に同体育館で西地区7位の金沢武士団とプレーオフ第1ラウンドを行う。
(観客3684人)

琉球ゴールデンキングス(40勝12敗)
90―71(26―20,14―15,22―9,28―27)
大阪エヴェッサ(35勝17敗)

 【評】後半に加速したキングスが19点差で快勝した。第3Qにキングスがオールコートでプレッシャーを与えると、大阪が連続でターンオーバーを犯した。第4Qは序盤に5連続で得点して大阪を引き離した。大阪も堅守から勢いに乗って食らいついたが、キングスは岸本が要所で活躍して振り切った。(平安太一)

◆しっかり修正した
 伊佐勉監督(キングス)の話 昨日はエナジーの足りないゲームだったので、そこから変えていこうと選手たちと話した。選手たちは、しっかりと修正して戦っていた。いいレギュラーシーズン最後の試合になったし、来週からのプレーオフにもつながる内容だった。

◆ペースに引き込まれた
 桶谷大HC(大阪)の話 沖縄のペースに引き込まれてしまった。(攻撃で)前に行きすぎてフィニッシュできず、逆速攻を受ける場面もあった。もう少し僕が選手をコントロールすべきだった。プレーオフで沖縄に帰ってきて次は勝ちたい。

◆後半 激しい守備で圧倒
 キングスが後半の開始と同時に仕掛けた。大阪のスローインで始まった第3Q、オールコートでプレッシャーを与えてコート内に投げ込まれたボールを奪取した。その後も激しい守備を見せ、開始から約1分で三つのターンオーバーを誘発。勢いを落とさず第3Qをわずか9失点で終えた。伊佐勉監督は「(守備で)アクティブに動いた結果だ」とうなずく。
 リーグトップの堅守を誇る大阪を相手に、「前半で引き離すゲームは難しいと思っていた」(伊佐監督)。
 我慢の前半戦を終えて迎えた第3Q、指揮官は岸本隆一に「必ず流れが来る」と伝えた。その言葉を証明するように堅守がキングスにいい流れをもたらし、アンソニー・マクヘンリーや津山尚大の得点でリードを広げた。
 第4Qはドゥレイロン・バーンズのミドルシュートを皮切りに、大宮宏正のインサイド、マクヘンリーのダンクと開始から約2分で10得点を挙げた。マクヘンリーは「昨日の試合が良くなかったので、今日はいいプレーだけを心掛けた」と気合が入っていた。
 30日からはリーグの頂点を懸けたプレーオフ(PO)が始まる。マクヘンリーは「いい形で終われた」とこの日の勝利を喜ぶ。一方で何が起こるか分からないPOの怖さも十分に理解しており、「タフなゲームに向けてハードに練習する」と気持ちを緩めずに次戦を見据えた。
 (平安太一)