「県民に勇気と希望」 具志堅氏のボクシング国際殿堂祝う


この記事を書いた人 志良堂 仁
具志堅用高氏(右手前)のボクシング殿堂入りを祝い乾杯する来場客ら=28日、那覇市のパシフィックホテル沖縄

 ボクシングの元世界ライトフライ級王者で13戦連続防衛の日本記録を持つ、具志堅用高氏の国際殿堂入り記念祝賀会(同殿堂入りを祝う実行委員会主催)が28日、那覇市のパシフィックホテル沖縄で開かれた。具志堅氏は「ボクシングを辞めたいと思うことは何度もあったが、励ましや厳しいアドバイスで乗り越え世界チャンピオンになれた」と感謝を口にした。

 県内外から恩師の金城眞吉氏や同級生の我如古盛健氏ら約600人が集まった。具志堅氏の姿を間近で見ようと同氏の前には途切れることのない長蛇の列ができ、同氏は握手やサイン、写真撮影に笑顔で対応した。
 金城氏は「殿堂入りは県民の誇り。大したもんだ」と繰り返し具志堅氏の努力をたたえ「これからも活躍して県民に喜ばれる人になってほしい」と期待した。
 高校時代、具志堅氏と同じクラスで多くの活動を共にした我如古氏は「病気で車いす生活になって落ち込んだ時期もあった。(具志堅氏が)チャンピオンになり遠い存在になっていたが、同じステージで話ができるのはありがたい。力をもらえた」と喜んだ。
 実行委員長の識名安信氏は「具志堅氏の活躍は復帰間もない県民に勇気と希望をもたらした。防衛記録を更新するたびに、県民の間に郷土を誇りに思い、自らの文化を愛する風土がより強まった」と感謝し、功績を祝った。
 具志堅氏は「今後はボクシングのため、沖縄のために頑張りたい」と恩返しを誓い、「沖縄の若い選手を世界チャンピオンにしたい」と抱負を語った。