名護市場にこども食堂 月1回、夢語る場に


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「こどもいちば食堂」へ参加を呼び掛ける(左から)大城徳子さん、宇根美幸さん、新里善彦さん、山城孝さん=28日、名護市営市場・食文化育成施設

 【名護】名護市営市場の店舗関係者や「県就職・生活パーソナルサポートセンター北部」の有志が経済的に困窮する子どもらへ無料で食事を提供する「こどもいちば食堂」を30日、同市場内の食文化育成施設に開設する。公営市場と連携する形での子ども食堂は県内でも珍しい。有志で「こども市場食堂委員会」を発足させ、定員30人程度で月1回の食堂を継続していく計画だ。

 今回の取り組みは、同市場の「さくら食堂」オーナー兼調理担当の新里善彦さん(50)や「山城野菜・青果店」の山城孝さん(47)らの間で昨年9月ごろから提案が出ていた。「県就職・生活パーソナルサポートセンター北部」家計相談支援員の宇根美幸さん(47)がフェイスブックで子どもの貧困問題について報告しているのを読んだ新里さんが、周囲に呼び掛け実現に至った。
 初回となる30日は午前10時に集合し、カレーやクッキー作りの料理教室形式で作り方を指導し、食べながら交流する。既に約20人の参加が決まっている。2回目以降は子どもたちにどのような料理を作るのかなど、企画を練ってもらうことも検討している。
 こども市場食堂委員会の会長を務める新里さんは「ここに来た子どもたちが成長して戻ってきて支えていく循環ができればと思う」と期待した。山城さんは「細く長く続けていければと思う。子どもたちを支援したいと思う人は多いが、その窓口になれればと思う」と強調した。
 副会長の宇根さんは「子どもたちが夢を語れる場所にしたい」と述べ、同センターの大城徳子さん(48)は「安心でき、頼れる場所にしたい」と見据えた。問い合わせはさくら食堂(電話)0980(54)3939。