ケニア向け回診車披露 トイファクトリー、地元赤十字に寄贈


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医療回診車を紹介する社員ら=4月27日、うるま市州崎のトイファクトリーインターナショナル

 【うるま】キャンピングカーなどを製造するトイファクトリーインターナショナル(うるま市、藤井昭文社長)は4月27日、ケニア赤十字社に寄贈する医療回診車のお披露目式を関係者向けに開いた。ケニアでは、乳幼児の死亡率低減や感染症予防などが大きな課題となっている。そうした医療課題を解決するため、同社が製造した医療回診車が活用されることになる。

ケニア赤十字社に寄贈するトイファクトリーインターナショナル製造の医療回診車=4月27日、うるま市州崎のトイファクトリーインターナショナル

 医療回診車は、ケニアの険しい道路にも対応できるよう、オフロード型四輪駆動車を採用。車両後部には、アルミパネル製のボックスを搭載し最大3人まで乗れる。
 点滴フックや持ち運び可能な冷蔵庫などを積載し、医療環境が整っていない地域で感染症予防や妊産婦の健康改善などに活用される。ボックス上部にはソーラーパネルが備え付けられ、室内照明や機器の充電などにも対応できる。
 トイファクトリーインターナショナルは2015年6月、ケニア赤十字社と「医療回診車の贈呈」に関する覚書を取り交わした。同覚書に基づき、8月に医療回診車1台をケニア赤十字社に寄贈。首都ナイロビを中心に2年間の実証実験を行う。今回の寄贈を契機に、世界各国へ同車両を展開する。
 企画、製造を担当したトイファクトリー(岐阜県)開発営業グループの遠藤陽介さんは「医療が乏しい地域に、少しでも医療が届けられるよう思いを込めて作った。メード・イン・ジャパンとして世界に出荷したい」と話した。出荷計画100台を目標に掲げ、世界の医療環境改善に挑む。