伊江小麦の普及支援 無農薬栽培し収穫 恩納・有志の会


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楽しそうに伊江島の在来小麦「江島神力」を収穫する参加者ら=4月29日、恩納村山田

 【恩納】恩納村の自然を守る有志の会が同村山田の畑で育てた伊江島の在来小麦「江島神力」の収穫が4月29日、親子連れなど約40人が参加して行われた。

 収穫した小麦は2週間、天日干しをした後、脱穀する予定。事前に準備していたものを実際に石臼で小麦粉にして、ヒラヤーチーなどの料理を作った。
 この収穫イベントは、山や海の自然が連動し、山を守ることは海を守ることにつながるということや、自然の大切さを多くの人に伝えたいと企画された。
 有志の会メンバーの清水麻美さん(37)は「江島神力は沖縄の在来種であり、遺伝子操作がされていない。沖縄の人がもともと食べていたものだ。この小麦を広め、沖縄に普及させることで、アトピーやアレルギーの解消にもなる」と説明。「畑にまかれた農薬は、雨で海に流され、サンゴの白化現象などを引き起こす。無農薬で植物を育てることで、自然は循環していく」と強調した。
 家族や友人と一緒に参加した青山楓さん(10)=読谷村立喜納小4年=は「(収穫時に)初めて茶色いテントウムシを見つけた。虫を見ながら、小麦を刈り取るのは楽しい」と満面の笑みを浮かべた。
 有志の会のリーダーで伊江島出身の安富祖常雄さん(57)は「江島神力は無農薬で比較的簡単に育つ作物だ。この小麦を沖縄で広げていきたい」と話した。