デニー知事、中国側の批判に「一つの中国政策の認識は共有」 台湾とは「非政府間の交流の認識」


デニー知事、中国側の批判に「一つの中国政策の認識は共有」 台湾とは「非政府間の交流の認識」 「中国は一つという政策に、われわれも日本政府と同じ考えで変わることなく対応していきたい」と話す沖縄県の玉城デニー知事=23日午前9時半ごろ、沖縄県庁
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 沖縄県の玉城デニー知事が18日の定例記者会見で、台湾総統選で勝利した頼清徳氏への「祝意」を表したことに対して中国・福岡総領事館は中国語版ホームページで「強い不満と断固とした反対を表明する」などと批判する声明を掲載したことについて、玉城知事は23日午前、記者に対し「中国政府も一つの中国政策を強調していると認識している。(台湾と沖縄県の交流は)日中共同声明などの文書で確認されている通りの非政府間の交流という認識で、これまでの考え方と全く変わるものではない」と説明した。

 玉城知事は、記者会見で述べた祝意について「民主的な手続きで結果が出たということの一般的な祝意、お祝いのメッセージの範疇(はんちゅう)で話した」と説明した。

 その上で「引き続き台湾との交流は、これまでの歴史的な経緯を踏まえての交流も続けていきたい。当然、中国は一つであるという政策に、日本政府と同じ考えでこれからも変わることなく対応していきたい」と話し、中国、台湾双方と交流を進めていく姿勢を示した。

 中国・福岡総領事館は22日、中国語版のページに、知事の祝意について反対するとともに「台湾の選挙は中国の内政問題だ。選挙の結果に関係なく、世界に中国は一つしかなく、台湾は中国の一部であるという基本的事実は変わらないし、『一つの中国』原則を堅持するという国際社会の一般的コンセンサスも変わらない」などとする声明を掲載した。