【南城】子どもが主役の南城市大里古堅区(上里良三区長)の「ミーミンメー」が8日開催され、大勢の園児たちが5円玉付きの銭鳴棒(ジンナーク)を持って踊り、豊年を祈願した。昨年に続いて園児たちが参加しやすいようにと日曜日に合わせ実施。ことしは人口増も手伝って倍の参加でにぎわった。
初めに、村を興した照屋家に集合して地謡三線の曲に乗せて園児らがミーミンメーを踊り、青年たちが棒術を奉納した。
公民館裏高台にあるお宮へ弥勒(みろく)を先頭に移動して、園児がミーミンメーを厳かに演じた後、公民館広場に下りて大勢の区民が見守る中、ミーミンメーと青年らの棒術が披露された。
昨年雨で中止となった道じゅねーも、晴天に恵まれたことしは集落を通って「豊年」「金聲玉振」と染め込まれた2本の旗頭を先頭に練り歩いた。
途中、遊び神が祭られた“遊び庭”広場で園児たちのミーミンメー、さらに村西側に位置し最も広い“遊び毛”でもミーミンメーとハイファー、三尺棒が演じられ、村中が豊年祭に包まれた。
ミーミンメーが郵便記念切手になったことも区民を元気づけた。上原区長は「古堅区にとって100年、千年後にも残る最も意義深い出来事」と、声を弾ませ紹介した。
老人会、婦人会、青年会、子どもたち、プロの舞踊研究所の踊り手が公民館に集まり、歌や踊りを演じ観客を魅了した。
那覇市内の女性やフランスから観光で訪れ民宿する男性も、世話をしている勝連盛輝さんと鑑賞。初めて見る踊りに目を輝かせていた。しまくとぅば研究家の比嘉光龍さんも「うちなーグチユンタクハンタク」と三線を弾きながら語り、笑いを誘った。
東京から2年前に移ってきた荒内紀子さんも娘の玲羽ちゃん(4)と婦人会員と一緒に「三村踊り」を楽しく舞い、喜びを発散させていた。
(知花幸栄通信員)