【熊本地震】避難の障がい者ケア「最後まで」 沖縄市出身・照谷さん


この記事を書いた人 Avatar photo 大城 誠二
障がいのある避難者らを笑顔で元気づける照谷明日香さん(左)=15日午後、熊本市中央区の熊本学園大学

 【熊本県で真栄城潤一】熊本地震で被災しながらも、大学内に設置された避難所で懸命に被災者を支える県出身者がいる。熊本学園大学大学院で社会福祉を学ぶ照谷明日香さん(35)=沖縄市出身=は、地震発生直後からほとんど休まずに障がいがある避難者のケアに尽力している。同大学には今も約30人の障がい者が避難中だ。「最後の1人になるまで、きちんとケアしたい」。照谷さんは避難者一人一人と向き合い、笑顔で元気づけている。

 4月16日未明の本震後、教授や他の学生などと協力して24時間体制のボランティア活動を開始した。大学に避難していた約300人に3日間かけて聞き取り調査を実施。寝起きが不自由な人のための段ボールベッドの設置、筋力の衰えを防ぐためのリハビリなど、さまざまな対応を重ねた。

 行政が指定した「福祉避難所」の築年数が古く、バリアフリーになっていなかったり、介護士や看護師などの専門職員が不足していたりと、山積する課題を目の当たりにした。
 今後は大学を拠点に、被害の大きい益城町への“出張ケア”も行う予定。「障がいのある避難者が自宅に戻れるような支援を続けていきたい」と話し、避難者に優しいまなざしを向けた。