「ぬちまーす」モナコに 王室御用達へ


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 うるま市のぬちまーす(高安正勝社長)が10月から欧州のモナコで同社の「沖縄の海塩ぬちまーす」を販売する。10月中旬にモナコで開催する展示販売会を契機に同国のスーパーの店頭に並ぶほか、飲食店での利用を予定している。高安社長によると、ぬちまーすは年内にも、モナコ王室御用達品として認定を受ける見通し。認定されれば、同社は王室御用達の「海塩」として、岩塩が主流の欧州などでの販路拡大を図る考え。

 日本とモナコは外交関係が樹立して今年で10周年を迎える。高安社長は4月、モナコのモナコ日本庭園で開かれた日モナコ友好10周年記念文化交流茶会に出席し、政府要人らに自社製品を紹介した上で、うるま市の島袋俊夫市長の推薦状をモナコ市長のジョルジュ・マルサン氏に手渡した。

 ぬちまーすは独自の特許製法により、食塩で成分の約99%を占める塩化ナトリウムを73・3%まで落とした。2000年には世界一含有ミネラルの種類が多い塩としてギネス記録に認定された。ぬちまーすは現在、台湾や中国、シンガポールなど五つの国と地域で販売しており、モナコへの輸出が実現すれば初の欧州での販路となる。

 モナコでの茶会は日本文化を紹介するために開催されており、ぬちまーすのほか、鈴鹿市特産の「鈴鹿抹茶」とユネスコ無形文化遺産に登録されている「美濃和紙」が紹介された。

モナコでの販売が決まったぬちまーすの「沖縄の海塩ぬちまーす」