互いを知り、仲良しに 兼城小と名瀬小、修学旅行で交流


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奄美の島唄「サンダマケマケ」を笑顔で踊る兼城小と名瀬小の児童たち =17日、糸満市の糸満青少年の家

 【糸満】「メンソーレ」「ウガミンショーラン」。地域の言葉であいさつを交わすこどもたち。糸満青少年の家で17日、糸満市の兼城小学校と奄美市の名瀬小学校修学旅行生との交流会が開かれた。観光地を回るだけでなく、地域の歴史や文化を知ることができる修学旅行にしようと、沖縄と奄美の関係者が協力して交流会が実現した。

 ことしから船便の変更により、沖縄での修学旅行の宿泊日数が1泊増えた名瀬小。同校の上村英樹教頭は「従来のようにバスで観光地に行くだけでなく、歴史を持った地でゆっくり地元の子らと交流する機会を持ちたい」と考え、沖永良部小時代の教え子の山城尚之さん(33)=那覇市=に相談した。
 山城さんの紹介で糸満市観光協会と糸満青少年の家の協力を得ることができ、「平和プログラムの実施」「継続的な交流」をテーマに交流会が企画された。
 名瀬小からは6年生72人が参加し、兼城小のバスケ部員25人が歓迎した。兼城小の砂川晴哉君(12)は「糸満は海人(ウミンチュ)の町と呼ばれ、今も旧暦文化が残っている。ハーレーなど伝統行事が盛んでパッションフルーツも有名」と糸満の魅力を紹介した。
 名瀬小の太倉勇雄君(11)ら3人は奄美の復帰運動の歴史などを説明し、「奄美に来たら名瀬小に遊びに来てほしい」と呼び掛けた。
 児童らは奄美の伝統的な島唄「サンダマケマケ」と「六調」を共に歌い踊り、風船と和紙で灯籠を作った。灯籠は年末の「いとまんピースフルイルミネーション」で飾られる予定。